森のようちえん「森のたね」
「自然から学ぶ“生きるチカラ”を小さい頃から学んでもらいたい。」
雪山でソリ遊び
中富良野町内にある森のようちえん「森のたね」は
園舎を持たず、1日の大半を自然の中で過ごします。
自然そのものが教室の野外保育。
子どもたちの心身や五感に刺激を与え、豊かな発達を促すといいます。
知識だけでなく、体感として命の尊さや自然の循環、
危険やリスクを自ら回避する能力も身につきます。
毎日、子どもたちが自分で遊びを決めていきます。
楽しそう!!
取材に伺ったこの日は、北星山森林公園で雪そり遊びをしていました。
ひとしきり滑ると、今度は誰かが「秘密基地を作ろう!」と提案し
誰が指示したわけでもなく、みんなそれぞれ支柱になりそうな木の枝や
屋根になりそうな葉っぱ付きの枝などを探しにいきます。
秘密基地制作中!
おやつは、北星山に自生している果実や木の実たち。
春は桑の実やささのこ、夏はすぐり、秋はコクワの実や山葡萄、銀杏など。
子供たちはおやつ探しの名人だといいます。
いい枝発見!
町全体も園舎です。
電車を見に行ったり、駄菓子屋さんにお買い物したり。
決まったカリキュラムではなく、『今日、なにしてあそぶ?』からはじまり、
子どもたちと一緒にやりたいことをみつけていくスタイルなのです。
「どうしたら枝がたつのか知ってるよ!」
少人数制なので
その日の体調や気持ちに寄り添って成長を見守ってもらえるのも特徴。
先生から、こんなエピソードを聞かせてもらいました。
朝、A君がB君を泣かせてしまいました。
先生はあえて何も言わずにそっと見守っていたそうです。
夕方の帰り際にA君がB君に、「朝はごめんね!」と謝ったと言うのです。
A君は、自分が「ごめんね。」とすぐに言えなかったことを、ずっと心に持っていて、
ようやく気持ちの整理がついた夕方、言うことができたのです。
通常だと、大人はすぐに仲直りさせたくてA君にB君へ謝るように促してしまいがちです。
しかし、子どもには子どものペースがあって、心の中でモヤモヤした気持ちを消化する時間も必要。
ごめんねのタイミングを子どもに任せてあげるようにしている。
と言う先生のお話は、4歳の息子のいる私も大変勉強になりました。
都心部から北海道に移住する目的の一つに
“のびのびと子育てをしたいから”
という親御さんは多いといいます。
季節の移ろいを肌で感じ、
雨の日が楽しみだったり、木の実が変わってきたり。
そんな豊かな時間を親子で体感しながら暮らせる森のようちえん「森のたね」。
一時保育もしていると言うので、今度は息子も遊ばせてあげたいな。
楽しかったよ!
また遊んでね!!