農家になるために運命の出会いを果たす
富良野エリアでは、従業員として農業に携わることは難しくありませんが、「農家になる」には高いハードルがあります。地域で農業の経営経験がなければ、農地を借りることができないからです。原田知典さんは長年、富良野で「農家になる」ことを目指してきました。2021年に縁が繋がり、中富良野で第一歩を踏み出しました。
大学卒業後、倉本聰氏が主宰する富良野自然塾に就職した原田さん。4年ほど勤務した後、農業に転職。従業員として農作業のノウハウを学びました。しかし農業を知れば知るほど「自分で経営したい」という気持ちは募っていきます。
そんなある日、アルバイト先で出会った女性の父親が、中富良野町で新規就農者を支援していることを知りました。中富良野町の農業委員会の会長も務める長谷川盟さんは、本気で農業に取り組みたいという若者をサポートしています。「『俺んとこ来い』と言ってくれて。真っすぐに応援してくれたんです」と原田さん。長谷川さんの農地を、原田さんが研修生として活用することになりました。